
ホンダの新型クロスカブ 原付に新風、女性にアピール|MONO TRENDY|
世界で1億台以上売れているホンダのスーパーカブ。それをベースとしてクロスカントリー風に仕上げたクロスカブに新モデルが登場した。原付(げんつき)免許で乗れる50ccのモデルも追加された。増えてきた女性や若者など、新しいユーザーの呼び込みを狙う。
■マーケットの変化とターゲットユーザー
これまで原付二種110ccのみのラインアップだったクロスカブだが、今回原付一種50ccもラインアップされた。デザインは似ているがホイールは110ccが17インチに対して50ccは14インチと小さくなっている。ハンドルも小型になり、ウインカースイッチが右側に配置されているなど意外に変更点は多い。
110ccは小型二輪免許が必要なことから、これまでのクロスカブユーザーやオートバイユーザーの買い替え・買い増し需要が中心になる。50ccは普通免許や原付免許で乗れるので新規ユーザーが買いやすいとホンダは想定している。
先代モデルで1名乗車だったクロスカブ110だが、新型110ccはタンデムステップがついたことで2名乗車が可能になった。リアシートはなく、冷たく固いキャリアの上にお尻を載せなければならないので快適とはいえないが、それでも2名でちょっと移動できるのは便利だ。
■じわりと増えてきた女性ユーザー、若者ユーザー
スーパーカブやクロスカブは若者にも人気がある。カスタマイズして乗ることで、自分だけのカブが作れるのが理由の一つだ。わざわざ古いカブを直して乗る人もいる。この傾向は女性でも同様だ。
単なる通勤、通学であればスクーターで十分。スクーターならメットイン機能があり、荷物も入れられ便利だ。しかし乗って楽しいのはカブ、ということでわざわざカブを選ぶという。
都内でもオシャレに乗りこなす女性が増えている。クロスカブは原宿や青山にも似合う。派手なカスタマイズ・改造をしなくとも、ステッカーをワンポイントで貼るだけでも随分と印象が変わり、自分のバイクという実感が増す。
ホンダとしては街乗りから郊外まで、ちょっと冒険してみたい、行動範囲を広げたい人にオススメしたいそうだ。
■現行モデルユーザーに聞いた新型クロスカブの印象
女性ライダーの和田亜希子さんは4年前一念発起して中型二輪免許を取得、クロスカブ110に一目ぼれして購入したクロスカブフリークだ。日本の沿岸をクロスカブでツーリングしており、これまで東日本や北海道、九州などを走破した。現在走行距離は約2万キロ。2018年中に日本沿岸一周を達成するという。
自分のクロスカブに愛着があり、新型に浮気をしないと言っていたが、実物をみたらカッコいいと、女心が揺らいだそうだ。
先代にあったレッグシールドが新型では外されており、それがデザイン的にかっこよくみえ